2018年2月 剣友会だより

最近日中は暖かくなってきましたね。
春はもうそこまで来ています。

先日、春季昇段級審査が実施されました。
若い会員2名が一級を受審されました。
やはり若いだけあり、元気で力強さの感じられる審査となりました。
熱心に稽古に通っている二人なので、稽古の成果が充分に出ていたと思います。

今回は一刀勢法の十二本が審査項目の中心でした。
二人共、基本に忠実にとても良く出来ていました。
私達有段者も基本を大事にする事の大切さを今一度見直してみたいと感じました。

そこでこんな読み物を思い出しました。
この言葉は一刀流の極意そのものです。

[一刀は万刀に化し、万刀は一刀に帰す]
一刀流の定理は万有が一に初まり一に帰する原則にたつ。
この理による組太刀はいろは四八文字に譬えられる。初め習う時には、い、ろ、は、と一文字づつ順順に覚え、一旦覚えたらその順序を捨て必要に応じてこれらを自由に組み合わせ言葉をいい、文章を綴って用を弁ずる。
組太刀もそのように初めは一本一本正しく習い、覚えたものが後には敵の有様に応じ、いずれの用にも働き得るようにする。
たとえば切落の一本の理が組太刀百本に乗り移り、百本の技が切落一本に帰する。
百本の技が各々離れ離れにならぬ様に一貫して一本につかう。
笹森順造著「一刀流極意」

応用とは基本に立ち返ることであると言えるでしょう。
この言葉を大切にしながら、これからも稽古に励んでいきたいですね。

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大阪剣友会
事務局
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2018年3月の稽古日程

会員各位

◆ 2018年3月の稽古日程

3月7日(水)19:20~(施設使用可能時間:18:00~)東住吉スポーツセンター
3月23日(金)19:20~(施設使用可能時間:18:00~)東住吉スポーツセンター
3月30日(金)19:20~(施設使用可能時間:19:00~)住之江スポーツセンター

稽古場所や曜日が変動しますので、ご注意ください。

住之江スポーツセンター地図:https://goo.gl/maps/gMePCxq24E22

以上、よろしくお願いいたします。

2018年春季審査

会員各位

◆ 2018年 春季審査

級位・段位認定審査を下記内容で行います。

日時:2018年2月21日(水)20:00~
場所: 東住吉スポーツセンター
受審対象者:個別に告知いたします。
審査料:2,000円

審査前後の時間で稽古もできます。
受審対象者でない方も、稽古や後学のために奮ってご参加ください。

以上、よろしくお願いいたします。

2018年新年会の日程

会員各位

過日から希望日を募っておりました新年会の日程ですが、3月17日(土)に決まりました。
場所や時間などの詳細は、追ってお知らせいたします。

以上、よろしくお願いいたします。

2018年1月 剣友会だより

新しい年が始まりました。
気持を新たに、今年も稽古に励みましょう。

当会のホームページに関しても少し改めまして、以前の掲示板を廃し、剣友会だよりを開始いたしました。
各役員が毎月1回交代で記事を書いていく予定で、今月は事務局の吉田が担当いたします。

さて、皆さんは歴史上の偉人である福沢諭吉をご存知だと思います。文化・哲学・政治・教育など様々な分野で活躍した有名な人物ですね。あまり詳しく知らなかったとしても、著書の「学問のすゝめ」や、名言「ペンは剣よりも強し。」「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。」などは聞いたことがあるのではないでしょうか。

では、福沢諭吉が居合の達人だったこともご存知でしょうか。
文化人的なイメージがあるので意外かもしれませんが、居合に関しても相当なものだったようで、かなり苛烈なエピソードもあります。その内容をウィキペディアから引用してみましょう。

諭吉は、若年の頃より立身新流居合の稽古を積み、成人の頃に免許皆伝を得た達人であった。ただし、諭吉は急速な欧米思想流入を嫌う者から幾度となく暗殺されそうになっているが、斬り合うことなく逃げている。無論、逃げる事は最も安全な護身術であるが、諭吉自身、居合はあくまでも求道の手段として殺傷を目的としていなかったようであり、同じく剣の達人と言われながら生涯人を斬ったことが無かった勝海舟や山岡鉄舟の思想との共通性が窺える。

晩年まで健康のためと称し、居合の形稽古に明け暮れていた。医学者の土屋雅春は、諭吉の死因の一つに「居合のやりすぎ」を挙げている[74]。晩年まで一日千本以上抜いて居合日記を付けており、これでは逆に健康を害すると分析されている。

明治中期より武術ブームが起こると、人前で居合を語ったり剣技を見せたりすることは一切なくなり、「居合刀はすっかり奥にしまいこんで」いた[75]。流行り物に対してシニカルな一面も窺える。

—ウィキペディアより—

「居合のやりすぎ」が死因の一つと言われるとは、相当な入れ込みようだったに違いありません。また、暗殺されそうになって逃げるというのは一見情けなさそうに感じますが、いざその憂き目にあったとして、殺意をもって襲いかかってくる相手から身を守って逃げ切るということは、なかなか簡単なことではないように思います。普段からの鍛錬あってのものでしょう。

現代社会に生きる我々は、さすがにこれほど稽古に精を出すことは難しいとは思いますが、やはり武道をやっているという以上は、普段からも最低限の鍛錬は心がけていきたいものです。

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