2018年10月 剣友会だより

秋の深まりを感じ、スポーツや武道に体を、動かすのが気持ち良い季節になりました。

今秋も昇段審査があります。
受審される会員の皆さんは益々稽古に励まれている事でしょう。
普段からの稽古はもちろんのこと、日常生活においても武道に役立つ動きをし、身体に武道の動きを染みつかせておきたいものです。

そこで今回は身体の鍛錬や技の鍛錬と同じくらい大事な心の鍛錬のお話をしたいと思います。
一刀流の古くからある教訓に「四戒」というものがあります。
四戒とは、驚・懼・疑・惑の四つをいいます。
真剣勝負中や修行中にもこのうち一つでも心中に起こしてはならない、という戒めです。

驚とは、予期せぬ相手の動作に驚き、正常な判断と処置ができなくなること。
懼とは、恐怖で精神活動が停滞し、四肢震慄し筋肉麻痺して、その働きを失うこと。
疑とは、己の疑心のために、相手を正しく目定められないこと。
惑とは、精神が混乱するあまり、敏速な判断や軽快なる動作ができないこと。

驚懼疑惑の四念生ずれば、心がこれに惹かれて隙を生じ、且つその動作は必ず遅疑逡巡する。
武道を学ぶ者として、この四戒を胸に刻み、いざという時に右往左往する事がないようにしたいものです。

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大阪剣友会
事務局
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